【野菜嫌い対策】こどもがピーマンを嫌いなのは、○○のせいだった!
2015/07/08

【野菜嫌い対策】こどもがピーマンを嫌いなのは、○○のせいだった!

「うちの子、野菜が嫌いで...」というママ、多いですよね~。ママアンケートを見ても、食育悩みの第2位は「野菜嫌い」(ちなみに1位は食べ方です)。その対策として、「細かく切ってハンバーグなどに混ぜ込む」「好物の間にはさんだり、サンドイッチにこっそり入れる」などなど、みんな必死に工夫しているよう。

今回は、そんなこどもの野菜嫌いについて、『なぜ、子どもはピーマンが嫌いなのか?』の著者、幕内秀夫先生にお伺いしました。

野菜嫌いのワケは、こどもの「本能」!?

こどもが嫌いな野菜によく挙げられるのが、ピーマン、なす、オクラなどなど。逆に好きな野菜は、とうもろこし、じゃがいも、さつまいもなどです。
これらをよく見てみると、そう、嫌いな野菜は緑や青系の色の野菜、そして苦みやあくが強いものです。好きな野菜は、甘くて茶色や黄色など暖色系の野菜です。
「さつまいも、じゃがいもは、いも類。お米同様、糖分が多くておなかもいっぱいになる。安心して食べられるものですね」と幕内先生。
例外もありますが、緑色のものは「未熟」であることが多く、苦みや毒性を含むサインでもあるかのように見えてるみたい。つまり、こどもはまず目で見て(視覚)、「この食べ物は安全なのか」警戒するというわけです。そして、次に鼻(嗅覚)。くさいものは、腐っているかもしれないと警戒します。そして口(味覚)。苦みや酸味は、毒や腐敗のサインのひとつであることを、こどもは動物的本能で察知しているので、食べたがらないのだそう。

苦手な野菜もいずれ食べるようになる!?

「嫌いな野菜を無理して食べなくても、大人になるにつれ、いずれ食べるようになるもの。焦って食べさせなくても大丈夫です。ママさんもそうだったのでは?」と幕内先生。 確かに、山菜のおいしさやコーヒーの苦みは、こどもの頃はわからない「大人の味」でしたよね。
「野菜を食べないのは偏食ではないのです。こどもにまず必要なのはエネルギーになる主食、ごはんです。こどもは食べるべきものをわかっているので、苦みや香りが強い野菜を無理矢理食べさせようと頑張らなくてもいいのです」
なるほど! 野菜より、まず、ごはん。あとは、嫌いな野菜は無理に食べさせずに、食べられる食材を中心にこどもに任せる、という感じでいいのですね。
「野菜嫌い」のワケが、こどもの本能だったことを知ると、なんだか見方が変わってきますよね。こどもにはこどもの言い分があったのです。忙しい毎日ですが、ママの常識だけでなく、こどもの本能にも耳を傾けて、親子で楽しく食卓を囲みたいものです。

幕内秀夫

監修:幕内秀夫[まくうち ひでお]

1953年茨城県生まれ。東京農業大学栄養学科卒業。管理栄養士。欧米模倣の教育に疑問をもち、伝統食と健康に関わる研究をおこなう。現在、フーズ&ヘルス研究所代表。主な著書に「粗食のすすめ」(新潮文庫)、「じょうぶな子どもを作る基本食」(講談社)など多数。

photo:中川正子

執筆者プロフィール

ふじもとかずこ

ふじもとかずこ

食と健康、そして手仕事系のライターを細々やってます。ムスメは来年ぴかぴかの一年生。子どもが寝てから、本を読む時間が最高に幸せ。北欧の手仕事が大好きで、子連れ北欧旅行をずーっと計画中(なかなか実現しません)。

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