喉の奥に小さい水疱!?こどもの天敵『ヘルパンギーナ』の症状と対処法
2015/08/05

喉の奥に小さい水疱!?こどもの天敵『ヘルパンギーナ』の症状と対処法

ぐんぐんと気温が上がり、こどもたちの間で夏風邪が流行っていますね。

警報の出ている手足口病に並び、『ヘルパンギーナ』も気をつけたい夏風邪のひとつ。流行シーズンを迎えている『ヘルパンギーナ』について、中野こどもクリニック院長の中野康伸先生にお話を伺いました。

ヘルパンギーナってどんな病気?

中野先生によると、「ヘルパンギーナは、夏に流行するウイルスによる感染症で、いわゆる夏風邪の代表。2〜4日の潜伏期間後、突然40度近い熱が出て、同時に喉の奥に小さい水疱ができます。ヘルパンギーナにかかるのは、ほとんどが5歳以下の乳幼児。なかでも1歳代のこどもがもっとも多くかかっています」とのこと。

熱はもちろんなのですが、さらに辛いのは水疱が破れた時。「飲んだり食べたりするたびに痛みます。そのため、こどもは不機嫌になったり、飲食がとれなくなったりして、ひどい場合は脱水症を起こすことも」あるようです。

こどもが嫌がっても、水分補給はこまめに!

もしこどもが感染した場合は、どうすれば良いのでしょうか? 「十分な休養をとり、自然に治るのを待ちましょう」と中野先生。ホームケアでは、のどの痛みが辛いので、食事は熱いものや酸味のあるものは避け、やわらかいうどんやゼリーなど、のどごしのいいものを食べさせると良いのだとか。また、「のどの痛みがひどいときは、水を飲むことも嫌がります。麦茶や湯冷ましなどを少量ずつこまめに飲ませ、水分補給をしっかり行うことも大切です」とのこと。

ほとんどの場合、1週間以内で症状はおさまりますが、まれに無菌性髄膜炎や心筋炎などの合併症を起こすことも。症状が長引く場合や重い場合は、すぐに受診しましょう。

手洗い&うがいが一番の予防策

予防接種はないため、具体的な予防としては、「うがいと手洗いを心がけること。また保育園や幼稚園では、難しいかもしれませんが、感染者との接触をなるべく避けること」が大切とのこと。また、免疫が落ちないように体調管理をしっかり行うことも重要なのだとか!

先生のお話を聞いていて、娘が感染してしまった時のことを思い出しました。本当に痛そうで見ているのも辛かったです。さらに、夫にも感染してしまい、大変でした...。大人にうつると、さらに辛いようです。 家族全員で予防策&体調管理を行い、元気に夏を乗り切りましょう!

中野康伸

監修:中野康伸[なかの やすのぶ]

中野こどもクリニック院長。医学博士。1994年の開院以来、多くのこどもの健康を見守り、ときに保護者からの育児相談を受けながら、地域に根ざした"ファミリードクター"として活躍。また、育児や教育関連の雑誌や書籍の監修にも多数携わる。

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執筆者プロフィール

窪和子

窪和子

小学生の娘をもつエディター&ライター。育児では寝かしつけが得意。必殺技は"和子窪のつまらない話"。政治や家計の話など、あえてこどもには興味のない話をして眠りに導く。こどもがなかなか寝てくれないとお悩みの方、ぜひお試しを!

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